ペリスタルティックポンプ チューブの交換と調整

弾力性が失われたポンプチューブは、サンプルをネブライザーに適切に送れなくなります。ポンプチューブに弾力がなかったり、潰れていたり、伸ばさずにポンプローラーにフィットできたりするときは、新しいポンプチューブと交換する必要があります。

ペリスタルティックポンプ チューブを取り付けるには、3 つのステップがあります。

  1. ドレインポンプチューブの取り付け
  2. 溶液ポンプチューブの取り付け
  3. 流量の調整

図 1ペリスタルティックポンプ(矢印がローラーの回転方向)。ドレインチューブクリップは表示されていません。

1

上部チューブリテーナー

2

ポンプローラー

3

下部チューブリテーナー

4

圧力バーテンショナねじ

5

圧力バーテンショナ

6

圧力バー

ポンプローラーは反時計回りに回転します。ネブライザー(図 2 の 2)への送液とドレインボトル(図 2 の 1)への送液は、チューブの上端で起こります。サンプルボトルまたはオートサンプラ(図 2 の 4)からのサンプル取り込みと、スプレーチャンバ(図 2 の 3)のドレインポートからの排液は、チューブの下端で起こります。

ポンプチューブはポンプチューブタグで所定の場所に保持され、チューブリテーナの溝に引っかけます。

図 2ペリスタルティックポンプ チューブの液体の方向

1

ドレインボトルに移送

2

ネブライザーに移送

3

スプレーチャンバのドレインポートから移送

4

サンプルボトルまたはオートサンプラから移送

ペリスタルティックポンプには可動部があり、操作中にクランプの下に挟まると、手や指が負傷するおそれがあります。実行中はペリスタルティックポンプに触れないでください。

ドレインポンプチューブ

まずスプレーチャンバ、次にチューブを取り付けてから、流量を調整する必要があります。

ドレインチューブの組み立てと取り付けを実行するには、次のように操作します。

下記のチューブとバーブのサイズ(およびバーブの必要性の有無)は、分析で使用するチューブとスプレーチャンバによって異なることがあります。

製品情報については、www.agilent.comをご覧ください。

  1. 1.6 ~ 3.2 mm(1/16 ~ 1/8 インチ)のバーブの小さい方の端部をドレインポンプチューブの各端に差し込みます。
  2. ポンプからスプレーチャンバに届くように PVC チューブを切断します。
  3. 一方の端をドレインポンプチューブのバーブの 1 つに差し込みます。
  4. 2 本目の PVC チューブをポンプからドレインボトルまで配管するのに十分な長さに切断します。
  5. 下図に示すように、このチューブの一方の端をドレインチューブの自由端のバーブに差し込みます。


    図 3スプレーチャンバからのドレインポンプチューブの接続

    ここで、

1

PVC チューブ - 1.59 mm 内径 x 1.59 mm 壁厚(1/16 インチ内径 x 1/16 インチ壁厚)

2

ドレインポンプチューブ - バーブとチューブのサイズはアプリケーション要件に依存します。

3

PVC チューブ - 1.59 mm 内径 x 1.59 mm 壁厚(1/16 インチ内径 x 1/16 インチ壁厚)

4

スプレーチャンバ方向

5

バーブ - 1.6 mm 内径 x 1.6 mm 外径(1/16 インチ x 1/16 インチ)

6

バーブ - 1.6 mm 内径 x 1.6 mm 外径(1/16 インチ x 1/16 インチ)

7

ドレインボトル方向

一部のサンプルについては、性能を最適化するために他のポンプチューブやポンプ速度を選択する必要があることがあります。他のサイズのポンプチューブを使用したときは、別のフィッティングが必要になることがあります。ドレインチューブの内径がサンプルチューブよりも大きいことを必ず確認してください。

  1. スプレーチャンバから出るドレインポンプチューブをポンプローラー上部の再背部のチャンネルに入れます。タグはチューブリテーナーの溝に差し込みます。図 1 を参照してください。
  2. チューブをポンプローラーの周囲に巻き、チューブリテーナーの下の溝に配置します。
  3. 下図に示すように、ドレインチューブを 3 つのクリップすべてを通じて配管します。


    図 4ペリスタルティックポンプのドレインチューブクリップ

溶液ポンプチューブ

まずネブライザー、次にチューブを取り付けてから、流量を調整する必要があります。

溶液ポンプチューブの組み立てと取り付けを実行するには、次のように操作します。

  1. チューブをローラーの周囲に巻き、チューブリテーナーの下部と上部に配置します。
  2. ネブライザーからの溶液ポンプチューブをチューブリテーナーの上部の溝に挿入します。
  3. 下図と図 2 に示すように、キャピラリーチューブ(溶液に届くのに十分な長さ)を溶液ポンプチューブの下端に取り付けます。


    図 5溶液ポンプチューブの接続

    ここで、

1

溶液ポンプチューブ*

2

キャピラリーチューブ*

3

ポンプチューブタグ

4

溶液ボトルまたはオートサンプラ方向

* バーブとチューブのサイズはアプリケーション要件に依存します。

  1. 取り込み用に、キャピラリーチューブを分析用溶液または洗浄液に入れます。または、オートサンプラを使用している場合は、キャピラリーをオートサンプラのチューブに取り付けます。

デッドボリュームを減らし、サンプルのスループットを最大限に高めるには、両端にあるタグから約 10 mm を超えている余分なポンプチューブを切断します。

溶液の流量の調整

図 5溶液とドレインチューブ

1

ペリスタルティックポンプから出ているサンプル キャピラリー チューブ

2

ペリスタルティックポンプへのスプレーチャンバ用ドレインチューブ

ネブライザーへの流量を適切にするには、次のように操作します。

  1. サンプルキャピラリー(上記の図 5 の 1)をネブライザーから外します。廃液を受けとめるため、端を適切な容器に入れます。
  2. ポンプをオンにします。
  3. 圧力バーをチューブの方に押します。
  4. 圧力バーテンショナの端部にあるペグが圧力バーにしっかり固定されるまで、圧力バーテンショナを押し下げます。
  5. 圧力バーのねじを反時計回りに回して、圧力を開放します。
  6. チューブの流量がスムーズになるまで、圧力バーのねじを時計回りに徐々に締めます。
  7. ポンプをオフにします。

流量を確認しやすいように、サンプルボトルの内外にサンプルチューブを持ち上げて、キャピラリーに気泡を導入します。

  1. キャピラリーをネブライザーに再接続します。

スプレーチャンバドレインからの流量を適切にするには、次のように操作します。

  1. ポンプをオンにします。
  2. 圧力バーをドレインチューブの方に押します。
  3. 圧力テンショナの端部にあるペグが圧力バーにしっかり固定されるまで、圧力テンショナを押し下げます。
  4. 圧力テンショナのねじを反時計回りに回して、圧力を開放します。
  5. ドレインチューブの流量がスムーズになるまで、圧力テンショナのねじを時計回りに徐々に締めます。