SPS 4 / SPS 6 オートサンプラ

SPS 4 および SPS 6 オートサンプラには、最先端の設計が施されています。これらのオートサンプラは、ランダムアクセス、シングルプローブ式のオートサンプラで、フロントエンドオートメーションを複数のアジレント分析装置に提供します。

オートサンプラと ICP-OES の接続:

  1. ICP-OES の右側にあるパネルを取り外します。パネルを背面で押さえ、右に引っ張り、背面のリテーニングクリップから外します。
  2. USB 通信ケーブルを接続する方法は、以下の 2 通りがあります。
    • USB ケーブルを、オートサンプラから ICP-OES の USB ポート(下図の 4)に接続します。または
    • USB ケーブルを ICP-OES 装置ではなく PC に接続する。USB ケーブルをオートサンプラから PC に直接接続するときは、[PC ポートに接続]を選択し、[ファイル]>[オプション] >[全般]ページで COM ポートを選ぶ必要があります。以下の手順で COM ポートを確認してください。


      図 1ICP-OES 側面の入力接続と出力接続

部品は次のとおりです。

 

項目

説明

1

アクセサリーポート

DA-15 コネクタ

アジレント指定の専用アクセサリーとの接続用

2

シリアルポート

DE-9 プラグ。アジレント指定の専用アクセサリーを接続するための RS-232 ポート

3

イーサーネット

PC への通信ケーブル

4

USB ポート

USB タイプ B コネクタ。USB 2.0 のフルスピードモードをサポート

オートサンプラからの USB 接続

  1. オートサンプラからのチューブをペリスタルティックポンプの溶液注入口ラインに接続します。
  2. [オプション] >[全般]ページで、オートサンプラを選択し設定を行います。

オートサンプラの設置方法の詳細については、アクセサリーに付属の文書を参照してください。

Tip
物質の堆積による汚染やサンプルの乾燥を防ぐために、プローブの外側は常に清浄にしておいてください。

オートサンプラ COM ポートの確認

[PC ポートに接続]オプションが有効になっていれば、ソフトウェアが正しいポートを自動検出しようとします。サンプラが接続されていれば、通常は正しいポートが検出され、デフォルトとして選択されます。正しいポートが検出されないときは、以下の手順を実行してください。

  1. [スタート]を右クリックし、[デバイスマネージャー]を選択します。
  2. [ポート]を展開します。
  3. [SPS4 USB Interface*]を探して、割り当てられている COM ポート(下の例では COM5)をメモします。

* SPS 6 の場合も SPS4 USB Interface の項目を使用します。

オートサンプラが装置ではなく PC に接続されており、元々設定されていたものとは異なるオートサンプラを使用する場合、COM ポートが変更されます。ユーザーは、この手順を使用して新しい COM ポートを確認し、[オプション]>[全般]ページで新しい COM ポートの値を選択する必要があります。

キャリブレーションウィザード

サンプルプローブがサンプルバイアルまたは固定洗浄リザーバーの壁にぶつかったため、サンプルプローブの位置が変わることがあります。ユーザーキャリブレーションにより、オートサンプラ上で位置がずれたサンプルプローブのセンターを微調整することができます。キャリブレーションウィザードでは、プローブアームの移動範囲内の四隅を使用した 4 つのキャリブレーションポイントで、サンプルプローブをマニュアルで位置合わせできます。それぞれのキャリブレーションポイントでプローブ位置を調整します。

キャリブレーションウィザードが正常に機能するには、オートサンプラが、ICP-OES 装置ではなく PC に直接接続されている必要があります。

ICP-OES に接続されているときは、キャリブレーションウィザードを使用する前にオートサンプラとの通信用の USB ケーブルを ICP-OES から取り外して PC に接続してください。オートサンプラ COM ポートの確認の手順に従って COM ポートを確認します。

この手順を開始する前に、必ず以下を確認してください。

  • プローブが真っ直ぐになっており、Z 軸スライドにしっかり固定されている。
  • スピルトレイとラック保管場所のマットが正しくフィットしている。
  • サンプルチューブがサンプルラックに縦に収まっており、片側に傾いていない。サンプルチューブがそのサンプルラックでの使用に適していないときは、サンプルラックに合った正しい径のサンプルチューブに変えるか、またはサンプルラックを正しいサイズのものに変えてください。
  • 固定洗浄リザーバーが正しく取り付けられている。
  • ラックコンフィグレーションが正しい。
  • プローブがプローブアームの下端にあるアクセサリープレート(ある場合)の中心を通っている。
  • 装置をリセットし固定式洗浄液槽を入れなおしてください。

上記の項目について不明な場合は、『Agilent SPS 4 / SPS 6 オートサンプラ ユーザーガイド』で詳しい手順を確認してください。上記を確認または実行しても問題が解決しないときは、キャリブレーションウィザードを使用してキャリブレーションを実施します。

キャリブレーションウィザードを起動する前に、ICP Expert アプリケーションを閉じてください。

キャリブレーションウィザードにアクセスするには、次の操作を行います。

  • [スタート]>[すべてのプログラム]>[Agilent]>[ICP Expert]>[SPS 4 Calibration Wizard*]をクリックします。

* SPS 6 の場合も SPS4 Calibration Wizard を使用します。

キャリブレーションウィザードでラックコンフィグレーションを編集するには、次のように操作します。

  1. SPS 4 Calibration Wizard が閉じていることを確認します。
  2. ICP Expert のツールバーで[オートサンプラ]をクリックします。
  3. ラックを使用する設定に編集します。
  4. ラック上の位置を選択してからダブルクリックして、その位置にプローブを下げます。
  5. オートサンプラのすべてのラックに対して、ステップ 4 を繰り返します。
  6. ICP Expert を閉じてから[SPS 4 Calibration Wizard]を開きます。

キャリブレーションウィザードのウィンドウについて

以下、キャリブレーションウィザードのウィンドウについて説明します。

  • Com Port:ウィザードとオートサンプラを接続するために使います。ウィザードが起動したら、対応する COM ポートを選択し、[Connect]をクリックします。
  • Undo ボタン:キャリブレーション値を元に戻し、キャリブレーションを再度実施します。
  • Reset ボタン:キャリブレーションを開始します。
  • Z Axis Position:このエリアは、それぞれのキャリブレーションポイントでサンプルプローブの Z 軸位置を調整するために使われます。インジケータは、サンプルプローブの現在の高さを示します。上下ボタンでサンプルプローブの高さが変わります。
  • Probe Arm:このエリアは、それぞれのキャリブレーションポイントでサンプルプローブの X 軸と Y 軸位置を調整するために使われます。
  • Rear Left、Rear Right、Front Left、Front Right の各ボタン:選択したキャリブレーションポイントまでプローブを移動させます。通常のキャリブレーションではプローブが正しい順序で自動的に移動するため、これらのボタンを使う必要はありません。通常のキャリブレーション実行後に再度実行したい場合には、これらのボタンでプローブを再度キャリブレーションしたいポイントまで移動させるために使用してください。

    ステータスが、キャリブレーションポイントのボタンの横にあるインジケータで以下のように示されます。

    • オレンジ:このポイントはキャリブレーションできる状態。
    • 緑:このポイントのキャリブレーションは成功。
    • 赤:準備中あるいはキャリブレーションエラー。
  • 矢印ボタン:XY 位置を調整します。微調整用の一重の矢印ボタンを押すと、サンプルプローブが 0.1 mm 移動し、より大きい調整を行うための二重の矢印ボタンを押すと、サンプルプローブが 1 mm 移動します。
  • Capture ボタン:各キャリブレーションポイントでキャリブレーションデータを保存します。このボタンは、プローブがサンプルウェルの正しい位置にセンタリングされている時に押します。

キャリブレーションの実行

ユーザーキャリブレーションを実行するには、次の操作を行います。

  1. オートサンプラの電源が入っていることを確認してください。

    装着されているサンプルラックは空で、サンプルバイアルが置かれていないようにしてください。ウェルプレートアダプタが装着されているときは、4 つの 96 ウェルプレートと一緒に装着します。

  2. キャリブレーションウィザードを起動します。
  3. ドロップダウンリストから適切な COM ポートを選び、Com Port フィールドの[Connect]をクリックします。
  4. キャリブレーションウィザードが正常にオートサンプラに接続されると、空白部分にそのオートサンプラのラックレイアウト情報が表示されます。画面に表示されるサンプルラックタイプが、ラックロケーションマット上の対応する位置に装着されているサンプルラックに対応していることを確認します。

    間違えて選択すると、エラーメッセージが表示されます。適切な COM ポート番号がリストに表示されないときは、オートサンプラの電源、USB 接続、および機器コントロールソフトウェアの COM ポートの設定を確認してください。

  5. [Reset]をクリックしてキャリブレーションを開始します。

キャリブレーション中、別のキャリブレーションポイントに移動している間は[Capture]ボタンを押さないでください。キャリブレーション中に、ユーザーがいずれかのポイントの位置を理論上の XY 位置から離れすぎた場所に調整すると、エラーメッセージが表示されて再度実行するように指示されます。

  1. [Rear Left]ボタン横のインジケータがオレンジ色になり、サンプルプローブがサンプルラック上またはマイクロプレート上の左奥のウェル位置、「Rear Left」ポイントに移動します。サンプルプローブは Z 軸ストロークの上端にあります(Z 軸位置はゼロ)。
  2. 「Rear Left」ポイントのプローブ位置を調整するには:
    1. 上/下ボタンでサンプルプローブがサンプルウェルの上端にくるように調整します。
    2. 矢印ボタンで XY 位置をウェルの中央に調整します。
    3. プローブ位置がサンプルウェルの中央になったら[Capture]をクリックします。

      「Rear Left」ボタン横のインジケータがオレンジ色から緑色に変わります。

  3. 「Rear Left」のキャプチャを実行すると、サンプルプローブはサンプルラック上またはマイクロプレート上の右奥のウェル位置、「Rear Right」ポイントに移動し、「Rear Right」ボタン横のインジケータがオレンジ色に変わります。
  4. 残り 3 つの位置についても、次の順序でステップ 7 の a、b、および c を繰り返します。Rear Right、Front Left、Front Right の順に調整します。

    各位置が完了したら、オートサンプラが自動的に次の位置に移動します。

  5. 4 つのポイントすべてをキャプチャすると、新しいキャリブレーション値を書き込むかどうかを尋ねる確認メッセージが表示されます。
    • [Yes]をクリックするとキャリブレーション値が書き込まれます。オートサンプラは新しいキャリブレーション値で調整されます。
    • 再実行する場合は[No]をクリックします。キャリブレーションが再実行されます。
  6. キャリブレーションが正常に完了したら、四隅の位置ボタンをクリックし、Z 軸位置を下向きに駆動させて、サンプルプローブの位置を確認します。サンプルプローブの位置がそれぞれのウェルの中心にあることを確認します。

キャリブレーションウィザードのトラブルシューティング エラーリスト

キャリブレーションウィザードソフトウェアの実行中に、以下にリストしたエラーが発生する可能性があります。

シリアルポートエラー

例:Autosampler did not respond.

シリアルポートエラーは、ソフトウェアがオートサンプラと通信できない場合に発生します。電源が入っており、エラーが点灯していないことを確認してください。また、機器コントロールソフトウェアの USB 接続および COM ポートの設定も確認してください。問題が解決しない場合は、アジレントカスタマーサポート担当者に連絡してください。

可動域エラー

例:Probe reached the maximum Y limit.

可動域エラーは、可動域を越えてサンプルプローブを動かそうとした時に発生します。ウェル位置が可動域外であれば、アジレントカスタマーサポート担当者に連絡してください。

キャプチャエラー

例:Probe is too far from starting point.

キャプチャエラーは、キャプチャしようとしているポイントが予想された位置から離れすぎている場合に発生します。サンプルプローブ位置が正しいウェル位置の上であることと、使用しているサンプルラックがキャリブレーションウィザードでの表示に合っていることを確認します。問題が解決しない場合は、アジレントカスタマーサポート担当者に連絡してください。

オートサンプラエラー

例:Move Z failed with ERR(8).

オートサンプラエラーは、プローブがサンプルラックに当たるなどアームの動きが阻害されている場合に発生します。これが発生した時には、[Reset]ボタンをクリックしてください。オートサンプラがリセットされ、キャリブレーションが続行されます。問題が解決しない場合は、アジレントカスタマーサポート担当者に連絡してください。

キャリブレーションのスキップ

例:None of the positions were adjusted.Skipping calibration.

キャプチャする 4 つの位置が元の位置から 0.5 mm 以内であれば、既存のキャリブレーションは正確だと判断され、キャリブレーションは調整されません。この場合には、発生している問題は位置合わせが原因ではないと考えられます。アジレントカスタマーサポート担当者に連絡してください。

Agilent SPS 3、SPS 4 および SPS 6 以外のオートサンプラでは、オートサンプラの位置ずれが発生したとき、ICP Expert が検出できない場合もあります。そのため、そのような状況でも分析を必ず停止できるとは限らないことに注意してください。

関連項目: