AVS 4、AVS 6、AVS 7 コンポーネントの交換

下記の方法について説明します。

必要なコンポーネントをすべて交換したら、[装置] > [テスト]ウィンドウからアドバンスドバルブシステム テストを実行してください。

コンポーネントを交換する間隔は、お使いのアプリケーションに求められる要件に応じて異なります。

バルブは、バルブの消耗コンポーネント(ロータとステータ)を交換できるよう設計されています。

断り書きがない限り、下記の説明は 3 種類のスイッチングバルブすべてに該当します。

ICP-OES のスイッチングバルブとステータの取り外しと交換

 

化学物質の危険性
危険性のある化学物質への接触を避けるため、スイッチングバルブからチューブを取り外す前に、必ずすべてのチューブとバルブをリンスしてください。化学物質で汚染されたコンポーネントを扱うときは、適切な防護服を着用することが重要です。

本体/ステータの取り外し

  1. スイッチングバルブからチューブを取り外します。
  2. 付属の 1/16 インチのソケットレンチで、バルブ固定ナット(下図の 1)を緩めます。

  3. 装置からバルブをやさしく引き出します。

バルブ本体/ステータの取り付け:

  1. 新しいバルブ/ステータを取り付けるには、「K」というラベルの付いた穴をバルブベースのペグに合わせます。穴とペグには、下図でオレンジの丸が付いています。

  2. バルブを ICP-OES にやさしくはめ込みます。

 

バルブとピンは、正しい方向のときだけバルブを挿入できるように設計されています。バルブを強引に押し込まないでください。

  1. 付属のレンチで、ナットをおよそ 1/4 回転してバルブ固定ナットを締め付けます。
  2. ネブライザー、廃液容器、オートサンプラ、サンプルループからスイッチングバルブまでチューブを接続します。

必要なコンポーネントをすべて交換したら、[装置] > [テスト]ウィンドウからアドバンスドバルブシステム テストを実行してください。

ロータの交換

時間の経過に伴い、ロータが磨耗したり、化学物質による損傷を受けたりする可能性があります。

化学物質の危険性
危険性のある化学物質への接触を避けるため、スイッチングバルブからチューブを取り外す前に、必ずすべてのチューブとバルブをリンスしてください。化学物質で汚染されたコンポーネントを扱うときは、適切な防護服を着用することが重要です。

ロータの取り外し

  1. バルブに付属の 7/16 インチの六角キーを使用して、バルブ本体にステータを固定しているねじを 3 つ取り外します。

  1. スイッチングバルブからステータを取り外します。

  1. バルブ本体から本体リングを取り外します。

  1. つめ(下図の 1)をつかんで、ドライバ(2)からロータ(3)を引き出します。

  1. 必要であれば、柔らかい布と脱イオン水でドライバとバルブ本体を拭きます。
  2. ロータのクリーニングや交換を行います。
  3. ロータとバルブ本体を交換する前に、完全に乾かしてください。

ロータの交換:

  1. 液体チャンネル側を外側に向けてロータを挿入します。

一方向にのみロータが回転するように、ドライバのカットアウトにロータのつまみをぴったり合わせます。

  1. バルブ本体に本体リングをはめます。本体リングの穴がバルブ本体のねじ穴と揃っていることを確認してください。

  1.  背面の穴が、バルブ本体の位置決めピンと合うようにステータをはめます。本体リングとバルブ本体の穴に、ステータのねじ穴を合わせる必要があります。

 

  1. 均等な圧力がかかるよう、ねじを 1 つずつ順番に同じ力加減で締め付けます。ステータ、本体リング、バルブ本体の間にすきまがないかチェックします。
  2. バルブのチューブを交換します。

必要なコンポーネントをすべて交換したら、[装置] > [テスト]ウィンドウからアドバンスドバルブシステム テストを実行してください。

ロータシール、ステータ、六角ネジのクリーニング

化学物質の危険性
危険性のある化学物質への接触を避けるため、スイッチングバルブからチューブを取り外す前に、必ずすべてのチューブとバルブをリンスしてください。化学物質で汚染されたコンポーネントを扱うときは、適切な防護服を着用することが重要です。

  1. バルブヘッドからすべてのチューブを取り外します。
  2. スイッチングバルブを装置から取り外します。 
  3. 付属の 1/16 インチのソケットレンチで、バルブ固定ナット(下図の 1)を緩めます。

  4. 装置からバルブをやさしく引き出します。
  5. バルブに付属の 7/16 インチの六角レンチを使用して、バルブ本体にステータを固定しているねじを 3 つ取り外します。

  6. スイッチングバルブからステータを取り外します。

  7. バルブ本体から本体リングを取り外します。

  8. つめ(下図の 1)をつかんで、ドライバ(2)からロータ(3)を引き出します。

  9. スイッチングバルブのすべての部品を脱イオン水で洗浄します。損傷している場合は、部品を交換します。 
  10. バルブを組み立てます

フィッティングの交換

化学物質の危険性
危険性のある化学物質への接触を避けるため、スイッチングバルブからチューブを取り外す前に、必ずすべてのチューブとバルブをリンスしてください。化学物質で汚染されたコンポーネントを扱うときは、適切な防護服を着用することが重要です。

必ず外径(OD)が 1.6 mm(1/16 インチ)のチューブとコネクタを使用してください。そうしないと、スイッチングバルブのポートから漏れる恐れがあります。チューブを切断する際は、切り口が平らでまくれがなく、細かな粒子が付いていないことを確認してください。

AVS 4、AVS 6、AVS 7 のチューブキットは、オートサンプララインを除き、フィッティングがすでに取り付けられた状態で届きます。フィッティングを交換する必要があり、スイッチングバルブのポートに接続しているチューブを交換する際は、必ず推奨する組み合わせのナットとフェラルを使用してください。

チューブキットに入っているフィッティングは、ナットとフェラルがひとつに合体した状態になっています。

未接続のフィッティングをチューブに固定:

  1. チューブの端をフィッティングとフェラルに通します(フィッティングから外れている場合)。

  2. 滑らかでまくれのない切断面となるようチューブを切断します。

    1. ナイフやメスを使用するときは、切断している間、チューブを巻いて滑らない面にのせてください。
    2. チューブカッターを使用するときは、小さいほうの穴にチューブを差し込み、チューブカッターの取っ手をしっかりと握って切断します。

  1. チューブの切断面が直角で、フィッティングの端部と切断面の位置が揃っていることを確認します。

  1. フィッティングを空のバルブポートにねじ込みながら、バルブポートの底にチューブを押し付けます。これにより、フィッティングの底とチューブの端部を同じ位置に保てます。

チューブの交換

必ずお使いのアプリケーションと装置で推奨するタイプのチューブを使用してください。アジレントは、適切なフィッティングを取り付けた状態でチューブキットをお届けします。チューブにねじれや詰まり、損傷があるときは、交換が必要です。

下記のいずれかを選択してください。

化学物質の危険性
危険性のある化学物質への接触を避けるため、スイッチングバルブからチューブを取り外す前に、必ずすべてのチューブとバルブをリンスしてください。化学物質で汚染されたコンポーネントを扱うときは、適切な防護服を着用することが重要です。

必ず外径(OD)が 1.6 mm(1/16 インチ)のチューブとコネクタを使用してください。そうしないと、スイッチングバルブのポートから漏れる恐れがあります。チューブを切断する際は、切り口が平らでまくれがなく、細かな粒子が付いていないことを確認してください。

ヒント
オートサンプラプローブからスイッチングバルブまでのチューブの長さは、取り込み時間に影響します。

バルブとネブライザー間のチューブを長くすると、サンプルと希釈液/IS がよく混ざり、繰り返しの再現性が向上しますが、その代償として、サンプルがプラズマに到達する所要時間が長くなります。

AVS 6 と AVS 7 のチューブ

A は AVS バルブ、B はサンプルループホルダー、C は AVS ポンプインレット、D は AVS ポンプアウトレット、E はバブルインジェクタです。

上図の「A」のバルブポート番号

チューブキットの部品番号

説明

1

G8010-60305

サンプルループ、1 mL

2

G8010-60304

ネブライザー接続キット

3

G8010-60303

サンプル注入口接続キット

4

G8010-60305

サンプルループ、1 mL

5

G8010-60306

オートサンプラ接続キット

6

G8010-60308

ポンプアウトレット接続キット

7

G8010-60307

内標準接続キット(AVS 7 のみ)

必要なコンポーネントをすべて交換したら、[装置] > [テスト]ウィンドウからアドバンスドバルブシステム テストを実行してください。

内標準接続キット

AVS 7 のみに使用します。

内標準接続キット G8010-60307 を接続してください。チューブに「Valve Port 7」のラベルが付いています。

  1. スイッチングバルブのポート 7 にスレッドフィッティングを接続します。

  2. ペリスタルティックポンプの内標準アウトレットチューブに、返し付きの端部を挿入します。

  3. 部品番号 G8495-60005(または適合する代替品)の、AVS 7 向けアジレント内標準コンテナキットに、ペリスタルティックポンプの内標準インレットチューブを接続します。

オートサンプラ接続キット

オートサンプラ接続キット G8010-60306 を接続してください。

  1. フィッティングの交換手順に従い、オートサンプラプローブチューブにフィッティングを固定します。
  2. スイッチングバルブのポート 5 にスレッドフィッティングを接続します。

サンプルループ

付属の 1mL ループ向けのサンプルループ G8010-60305 を接続します。他のサイズのループも入手可能です。

  1. AVS バルブのポート 4 に、「Valve Port 4」のラベルが付いたスレッドフィッティングを接続します。

  1. AVS バルブのポート 1 に、「Valve Port 1」のラベルが付いたスレッドフィッティングを接続します。

  1. サンプルループのフックにサンプルループを挿入します。

サンプル注入口接続キット

サンプル注入口接続キット G8010-60303 を接続してください。このチューブキットは、「T 字型」部品にラインが 3 本接続した状態でお届けします。

サンプル注入口接続キットを接続するには、簡単に作業できるようにドリップトレイを取り外してください。手順を終えたら、再度ドリップトレイを取り付けてください。

  1. AVS アセンブリのバブル注入ポートに、「Bubble Inject」のラベルが付いたスレッドフィッティングを接続します。

  1. スイッチングバルブのポート 3 に、ラベルの付いていないチューブのスレッドフィッティングを接続します。

  1. ペリスタルティックポンプのリンスチューブの上端に、「Peri Pump Rinse」のラベルが付いたチューブの返し付きフィッティングを挿入します。

  1. リンス ペリスタルティックポンプ チューブの下端に、リンス溶液注入口チューブを接続します。

  1. リンスボトルに、リンス溶液注入口チューブの未接続の端部を挿入します。

ポンプアウトレット接続キット

部品番号 G8010-60308 を使用してください。このキットには、組み立て済みのチューブが 2 本入っています。

  1. スイッチングバルブのポート 6 に、「Pump Inlet Valve Port 6」のラベルが付いたスレッドフィッティングを接続します。

  1. AVS ポンプの上部のフィッティングに、「Pump Inlet Valve Port 6」のラベルが付いたチューブの、残りのスレッドフィッティングを接続します。

  1. AVS ポンプの下部のフィッティングに、「Pump Outlet」のラベルが付いたチューブのスレッドフィッティングを接続します。廃液コンテナボトルに、チューブの未接続の終端を挿入します。

ネブライザー接続キット

部品番号 G8010-60304 を使用してください。「Valve Port 2」のラベルが付いています。

OneNeb ネブライザーと AVS 6 または AVS 7 の組み合わせは推奨外です。サンプルラインに過度の背圧が加わる恐れがあります。

使用ネブライザーに、ネブライザー接続キットの付属部品とは異なるフィッティングが必要なときは、部品番号 G8010-60306 のオートサンプラ接続キットをご購入ください。スイッチングバルブに必要なフィッティング(外径 1/16 インチ、1.6 mm のチューブに適合)が含まれています。

使用ネブライザーのサンプルラインの背圧が最小であることを必ず確認してください。詳細についてはここをクリックしてください。

  1. スイッチングバルブのポート 2 に、「Valve Port 2」のラベルが付いたチューブのスレッドフィッティングを接続します。

  1. ネブライザーに、白黒のフィッティングを奥まで差し込みます。

AVS 4 のチューブ

上図のバルブポート番号

チューブキットの部品番号

説明

2

G8010-60333

ネブライザーアダプタキットこのキットは、OneNeb と(そのままの状態で)併用するか、G8010-60336 と連結してから UniFit ネブライザーに接続します。

2

G8010-60336

UniFit ネブライザー接続キット

2

 

他のネブライザー

1 および 3

G8010-60335

サンプル/リンス接続キット

4

G8010-60334

4 ポートの廃液チューブキット

必要なコンポーネントをすべて交換したら、[装置] > [テスト]ウィンドウからアドバンスドバルブシステム テストを実行してください。

リンスチューブ用 AVS 4 サンプル/リンス接続キット

下記の手順に従いリンスチューブを接続してください。AVS 4 のポート 3 に、サンプル/リンス接続キット G8010-60335 に入っているチューブを 1 本接続してください。

  1. スイッチングバルブのポート 3 にスレッドフィッティングを接続します。

  2. ペリスタルティックポンプのリンスアウトレットラインに、返し付きのフィッティングを挿入します。

    \
  3. 部品番号が G8494-60005(または適合する代替品)の Agilent リンス・廃液コンテナキットに含まれるリンスボトルに、ペリスタルティックポンプにあるリンス溶液注入口チューブを接続します。

AVS 4 UniFit ネブライザー接続キット

AVS 4 のポート 2 に、UniFit ネブライザー接続キット G8010-60336 を接続します。

OneNeb ネブライザーを用いているときは、UniFit ネブライザー接続キット G8010-60336 の代わりにネブライザー アダプタキット(G8010-60333)を使用してください。

ネブライザー アダプタキットに入っているフランジなしのフィッティングは、サンプルラインに外径 1/16 インチのキャピラリーを用いる、あらゆるネブライザーに接続して使用できます。チューブのスリーブは、サンプルラインに外径 0.042 インチまたは 1 mm のキャピラリーを用いる、あらゆるネブライザーに接続して使用できます。

  1. バルブとネブライザーの距離に合わせ、ネブライザーのチューブを適切な長さに切断します。最短でも 100 mm にすることをおすすめします。
  2. フランジなしフィッティングとチューブの取り付け手順に従い、チューブにフィッティングを固定します。
  3. スイッチングバルブのポート 2 にスレッドフィッティングを接続します。

  4. ネブライザーに、ネブライザー接続キットにある白黒のフィッティングを差し込みます。

AVS 4 ネブライザー アダプタキット

AVS 4 のポート 2 に、ネブライザー アダプタキット G8010-60333 を接続してください。

このキットは、OneNeb ネブライザーを使用しているときにのみ使用してください。その他の場合は、UniFit ネブライザー接続キット G8010-60336 を使用してください。

  1. バルブとネブライザーの距離に合わせ、ネブライザーのチューブを適切な長さに切断します。最短でも 100 mm にすることをおすすめします。
  2. OneNeb ネブライザーチューブを覆うように、スリーブを滑らせてかぶせます。

  3. スリーブとネブライザーチューブを覆うように、スレッドフィッティングを滑らせてかぶせます。
  4. バルブポートの底にスリーブとキャピラリーチューブを押し付けながら、スイッチングバルブのポート 2 にフィッティングを接続します。

AVS 4 と他のネブライザー

ネブライザー アダプタキットに入っているフランジなしのフィッティングは、サンプルラインに外径 1/16 インチのキャピラリーを用いる、あらゆるネブライザーに接続して使用できます。チューブのスリーブは、サンプルラインに外径 0.042 インチまたは 1 mm のキャピラリーを用いる、あらゆるネブライザーに接続して使用できます。

必ず、バルブとネブライザーの距離に合わせてキャピラリーを適切な長さに切断します。最短でも 100 mm にすることをおすすめします。

4 ポートの AVS 4 の廃液チューブキット

スイッチングバルブのポート 3 に、4 ポートの廃液チューブキット G8010-60334 を接続してください。

  1. スイッチングバルブのポート 3 にスレッドフィッティングを接続します。

  2. 部品番号が G8494-60005(または適合する代替品)の Agilent リンス・廃液コンテナキットに含まれる廃液コンテナボトルに、チューブの未接続の終端を挿入します。 

サンプルチューブ用 AVS 4 サンプル/リンス接続キット

下記の手順に従いサンプルチューブを接続してください。AVS 4 のポート 1 に、サンプル/リンス接続キット G8010-60335 に入っているチューブを 1 本接続してください。

  1. スイッチングバルブのポート 1 にスレッドフィッティングを接続します。

  2. ペリスタルティックポンプのサンプル アウトレットラインに、返し付きのフィッティングを挿入します。

  3. オートサンプラプローブ チューブに、ペリスタルティックポンプのサンプル注入口チューブを接続します。

関連項目: