QC 溶液を添加した後、具体的なニーズに合わせて QC 定義を編集できます。
独自のレポート値を定義して、定義済みである任意のテストの要件を渡します。編集したテスト定義は、ワークシートと一緒に保存され、元のテストは変更されないまま残されます。
QC テストの定義を編集するには、次のように操作します。
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同じテストを複数追加できます。ICP Expert によりテスト名がインクリメントされます。 |
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[レポート値]フィールドおよび[テスト合格条件]フィールドを右クリックすると、使用できる名前および数値演算子のリストが表示されます。 編集中の式が実行可能でないときは、式フィールドの左側に赤色の感嘆符マーク ! が表示されます。 |
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[リミット]テーブルで以下のどれかが変更されると、ICP Expert ソフトウェアによって QC テスト結果が自動的に再計算されます。
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式フィールドのどれかを右クリックすると、そのフィールドで使用できるキーワードと演算子のリストが入ったコンテキストメニューが表示されます。
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不合格フラグは編集できません。 |
[リミット]テーブルは、現在選択されている QC 溶液に適用され、以下の 2 通りの方法で編集できます。
必要に応じて、[検出限界]テーブルに適切な MDL および CRQL データを入力できます。これらの値は、どの QC テストでも使用できます。これらの列のどれかが QC テストで参照されるときは、適切な値を入力する必要があります。入力されていないと、QC 式の評価がエラーになることがあります。ワークシートの分析中に評価エラーが発生すると、ワークシートの[分析]ページに「S」フラグが上がります。下図を参照してください。
[レポート値]テーブルと[検出限界]テーブルでの編集を示す CCB テスト
レポート値とテスト合格条件は、両方とも編集可能です。
式は、以下の「BODMAS」優先順位ルールに従って評価されます。
B |
かっこで囲まれた値/演算子が評価されます。例:2*(1+2)=6 |
O |
次数(指数、乗数とも呼ばれる)が評価されます。例:2*22=8 |
DM |
除算と乗算(同じ優先順位)が左から右への順序で評価されます。例:2*3/2=3 |
AS |
加算と減算(同じ優先順位)が左から右への順序で評価されます。例:1-2+3=2 |
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左から右へと評価されます。 |
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次の比較、a < b < c では、値 b がリミット a と c に対して評価されます。式フィールド内で比較がこのように組み立てられていると、構文エラーとなります。同じ結果を達成するには、a < b と b < c という構文を使用する必要があります。 |
テスト合格条件式の中で論理演算子を使用すると、常に左から右へ評価されます。オペランド(関数と論理演算子の左および右にある値)は、論理テストを評価する前に、上記 BODMAS ルールに従って評価されます。たとえば、(1+2)*3 > 1/2*3 は、整理すると 9 > 1.5 となり、真であると評価されます。
レポート値の式を編集して、テスト合格条件式で使用する適切な値を計算できます。式は、リミットテーブルの「チェックされた」元素波長それぞれに対して評価されます。
式は、数値に評価されなければなりません。すべての数値演算子と関数(+、-、*、/、abs)および数字が使用できます。論理演算子(and、or、not、>、<、>=、=<、<>)は使用できません。
多数のキーワードを使用して、[リミット]テーブル、[検出限界]テーブル、サンプル濃度測定値、サンプル濃度測定値 RSD、サンプル強度測定値 RSD の値を参照することもできます。詳細については、キーワードサマリーを参照してください。
式の評価がエラーになると、式フィールドの左側に赤色の感嘆符マークが表示されます。感嘆符マークにマウスポインタを重ねると、評価エラーに関するヒントテキストが表示されます。ワークシートの分析中に評価エラーが発生すると、ワークシートの[分析]ページに「S」フラグが上がります。
式を編集すると、式フィールドの右側に「反転矢印」が表示されます。この矢印をクリックすると、式がその「デフォルト」値に戻されます。
合格基準式を編集して、特定の条件に対して QC 溶液結果を評価できます。式は、リミットテーブルの「チェックされた」元素波長それぞれに対して評価されます。
式は真または偽に評価されなければならず、数値演算子と関数(+、-、*、/、abs)および論理演算子(and、or、not、>、<、>=、=<、<>)がすべて使用できます。
多数のキーワードを使用して、[リミット]テーブル、[検出限界]テーブル、サンプル濃度測定値、サンプル濃度測定値 RSD、サンプル強度測定値 RSD の値を参照することもできます。詳細については、キーワードサマリーを参照してください。
式の評価がエラーになると、式フィールドの左側に赤色の感嘆符マークが表示されます。感嘆符マークにマウスポインタを重ねると、評価エラーに関するヒントテキストが表示されます。ワークシートの分析中に評価エラーが発生すると、ワークシートの[分析]ページに「S」フラグが上がります。
式を編集すると、式フィールドの右側に「反転矢印」が表示されます。この矢印をクリックすると、式がその「デフォルト」値に戻されます。
選択されている QC 溶液とその溶液に定義されている式のタイプに応じて、異なる列が表示されます。
MDL または CRQL リミットしか参照できないブランクテストの場合は、チェックボックスの列と元素波長ラベルだけが表示されます。
QC 溶液タイプが変わると、[設定濃度]列、[下限]列、[上限]列、[差]列が何らかの組み合わせで表示されます。
リミットテーブルフィールド([設定濃度]、[下限]、[上限]、または[差])のどれかが、選択されている QC 溶液の QC 式内で参照されてから、その列がその溶液の[リミット]テーブル内に表示されるようになります。
QC 式で使用されるキーワードは、大まかに以下のカテゴリに分類できます。
これらのキーワードを使用すると、現在の QC 溶液の測定されたワークシートデータが返されます。かっこで囲んで使って、他の溶液を参照すると(下記参照)、参照された溶液の測定されたワークシートデータが返されます。
変数 |
説明 |
IntRSD |
繰り返しの強度測定の %RSD を返します。RSD は、パーセンテージとしては返されません。例えば、5%RSD は 5 の値(0.05 ではなく)を返します。 |
ConcRSD |
繰り返しの濃度測定の %RSD を返します。RSD は、パーセンテージとしては返されません。例えば、5%RSD は 5 の値(0.05 ではなく)を返します。 |
MeasuredConc |
質量、容量、および希釈倍率の補正が適用された後の測定濃度を(表示されている単位で)返します。つまり、[分析]ページに表示されているとおりの濃度を返します。 |
これらのキーワードは、上記変数キーワードの 1 つと組み合わせて使用する必要があります。たとえば、MeasuredConc(PreviousSample)、IntRSD(CCV)、ConcRSD(DUP) のように使用します。使用できる溶液リファレンスは、ワークシート内で使用できる QC 溶液に応じて変わります。特定の QC 溶液タイプのリファンレスは、シーケンス内でのそのタイプの 1 つ前の溶液(選択されている QC 溶液の 1 つ前)を指します。
溶液リファレンス |
説明 |
CCB |
1 つ前の連続較正ブランク溶液のリファレンスを返します。 |
CCV |
1 つ前の連続較正ベリフィケーション溶液のリファレンスを返します。 |
CRS |
ICP の 1 つ前の CRQL/CRDL 溶液のリファレンスを返します。 |
DUP |
1 つ前の複製溶液のリファレンスを返します。 |
ICB |
1 つ前の初期較正ブランク溶液のリファレンスを返します。 |
ICSA |
1 つ前の ICSA 溶液のリファレンスを返します。 |
ICV |
1 つ前の初期較正ベリフィケーションのリファレンスを返します。 |
LCS |
1 つ前のラボコントロールサンプルのリファレンスを返します。 |
MSD |
1 つ前のマトリックススパイク複製溶液のリファレンスを返します。 |
MSPK |
1 つ前のマトリックススパイク溶液のリファレンスを返します。 |
PBLK |
1 つ前の調整ブランク溶液のリファレンスを返します。 |
QCSPK |
1 つ前の QC スパイク溶液のリファレンスを返します。 |
SER |
1 つ前の連続希釈溶液のリファレンスを返します。 |
PreviousSolution |
1 つ前の溶液(QC/較正溶液を含む)のリファレンスを返します。 |
PreviousSample |
1 つ前のサンプル溶液(QC/較正溶液以外)のリファレンスを返します。 |
以下のキーワードは、レポート値式から得た値、[リミット]テーブルに入力されたデータ、または[検出限界]テーブルに入力されたデータを返します。
定数 |
説明 |
MDL |
MDL テーブルに入力された値を返します。 |
CRQL |
CRQL テーブルに入力された値を返します。 |
DefinedConc |
[リミット]テーブルの[設定濃度]列の値を返します。 |
LowerLimit |
[リミット]テーブルの[下限]列の値を返します。 |
UpperLimit |
[リミット]テーブルの[上限]列の値を返します。 |
PercentDiff |
[リミット]テーブルの[差]列の値を返します。 |
ReportValue |
レポート値の式から計算された値を返します。 |
以下のキーワードは、数値演算および論理比較演算の実行に使用されます。
演算子 |
名前 |
説明 |
+ |
加算(和) |
数値演算子。2 つの数値を加算します。 |
- |
減算(差) |
数値演算子。1 つの数値を他の数値から減算します。 |
* |
乗算(積) |
数値演算子。1 つの数値に他の数値を乗算します。 |
= |
と等しい |
論理演算子。2 つの項が等しいかどうか比較します。例:1=1 は真 |
/ |
除算(商) |
数値演算子。1 つの数値で他の数値を除算します。 |
() |
囲むかっこ |
数値/論理演算子。数値または論路演算を囲んで、それが他の演算より先に評価されるようにします。 |
abs |
絶対値(正の値) |
数値関数。数値または関数の正の値を返します。 |
<> |
と等しくない |
論理演算子。2 つの項が等しくないか比較します。例:1<>1 は偽 |
> |
より大きい |
論理演算子。2 つの項の大きさを比較します。例:1>2 は偽 |
< |
より小さい |
論理演算子。2 つの項の大きさを比較します。例:1<2 は真 |
>= |
以上 |
論理演算子。2 つの項の等しさおよび大きさを比較します。例:1>=1 は真 |
<= |
以下 |
論理演算子。2 つの項の等しさおよび大きさを比較します。例:2<=1 は偽 |
not |
否定 |
論理演算子。続く項目を否定します。例:not True は偽 |
and |
論理積 |
論理演算子。2 つの論理比較を結合します。真と評価されるには、その両方が真でなくてはなりません。例:1>2 and 1<2 は偽と評価されます。 |
or |
論理和 |
論理演算子。2 つの論理比較を結合します。片方が真であれば、真と評価されます。例:1>2 or 1<2 は真と評価されます。 |