ICP-OES イージーフィットトーチの使用期間を最大限に延ばすため、トーチの外側チューブに色褪せが見られたら、ただちに以下のクリーニング手順に従うことを推奨します。トーチの寿命を延ばし、汚染を防ぐには、トーチの状態と清浄度を日次の頻度で検査する必要があります。
デマンタブルトーチについては(トーチ本体からインジェクタを取り外せます)、組み立てとクリーニングの情報について、付属の手順書を参照してください。
トーチをクリーニングするには、いくつかのステップがあります。
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高温面 |
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装置の電源をオフにする必要はありません。 |
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トーチを損傷しないように、取り扱い時や保管時には常に注意してください。 |
1.トーチローダーハンドル |
4.ネブライザーガス接続口 |
7.ネブライザー |
2.トーチ |
5.スプレーチャンバ用ドレインチューブ |
8.ネブライザー溶液注入口チューブ |
3.トーチクランプ |
6.スプレーチャンバ |
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図 2トーチハンドルの移動(左右方向)とトーチの挿入と取り外し(上下方向)
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トーチをクリーニングするために、たわしやブラシなど、洗浄用ワイヤや研磨剤を使用しないでください。石英とプラスチックのベースが接するシールに、酸が接触しないようにしてください。シールやトーチ本体が損傷するおそれがあります。 |
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高温面とケミカルハザード |
透明で口径の広いオープントップのビーカー(できれば 100 mL トール型)または類似の容器を使用して、浸漬液を保持してください。クリーニングプロセス中にトーチを浸漬する際に、トーチを逆さに保持するには、ICP-OES イージーフィットトーチ用の推奨のトーチ クリーニング スタンド(部品番号 G8010-68021)を使用してください。トーチクリーニングスタンドは、トーチのクリーニングに役立ち、石英製外側チューブの脆弱な端部の損傷を防止し、トーチ本体のエラストマー材料の酸性ガスに対する暴露を抑制し、早期の劣化を低減します。
図 3トーチ クリーニング スタンドと、大きい外側チューブセット用クリーニングプレート(上部プレート)と小さいインジェクタ用クリーニングプレート(下部プレート)
トーチをクリーニングするには、次のように操作します。
図 4A. 酸に浸した一体型トーチ、B. 酸に浸したインジェクタ付きデマンタブルトーチ本体、C. 酸に浸したトーチ外側チューブA と B は、トーチ クリーニング スタンドの広口でふたのないビーカー内でプラスチック製ベースのすぐ下に達する高さの酸で浸されています。特に指示がない限り、一体型トーチはクリーニングと洗浄手順を通して逆さのままにしてください。確実にチューブセットとインジェクタが溶液に浸漬されていることを確認します。
図 5ベッセル内のトーチの拡大図。トーチ クリーニング スタンドを使用しないときのプラスチック製ベースに対する酸の高さをハイライトしています。
図 6インジェクタのボールジョイントを通じて液体をピペットで入れる
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高温面 マッフル炉やポータブルハンドヘルド プロパントーチを使用すると、トーチが非常に高温に加熱されます。加熱トーチコンポーネントを取り扱うときは、常に適切な安全用具を着用してください。 |
一般的な方法は、デマンタブルトーチから外した石英製トーチチューブを約 500 ℃ の マッフル炉で加熱することです。
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プラスチック材を含むトーチの部品はマッフル炉に入れないでください。 |
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炭素沈着物を除去するためにポータブルハンドヘルド プロパントーチを使用する前に、濡れた布をプラスチック製コンポーネントの周囲に巻き、過熱を防ぎます。 |
その後、一体型トーチまたはセミデマンタブルトーチを以下の手順で洗浄します。
トーチを洗浄するには、次の操作を行います。
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図 7A. インジェクタを通じてトーチを洗浄するB. 上部ガス供給ポートを通じて洗浄する
図 8セミデマンタブルトーチの外側チューブセットと上部シールの洗浄
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トーチのプラスチック部分を乾燥オーブンに入れないでください。圧縮空気、アルゴン、窒素を使用した場合よりも、水分を効率的に取り除くことができず、トーチが損傷するおそれもあります。 |
トーチの乾燥
図 9A. トーチインジェクタを乾燥するB. 上部ガス供給ポートを通じて乾燥する
クリーニング後の追加チェックを実施するには、次の操作をします。
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クリーニング中に酸に長く暴露すると、プラスチック製ベースが色褪せる場合があります。色褪せは外観的な変化のみです。トーチが清潔で他のトーチ点検結果が良好な場合は性能に影響しません。 |
トーチを使用していないときは、元の箱かプラスチック袋に保管してください。または、Agilent ICP-OES イージーフィットトーチ保管ラック(P/N G8010 67000)を使用してください。
トーチの再組み立てしてからトーチを取り付けます。