アドバンスド希釈システム 2 ADS 2

ADS 2 システムのコントロールは、Pro 機能パックがインストールされた ICP Expert でのみ利用できます。

ADS 2 は、既知および未知の希釈ニーズに応じて希釈を自動コントロールします。

  • 可変希釈 - シグナルがオーバーレンジになったときにトリガーされ、溶液の希釈が自動的に実行されます。必要な波長の希釈リストを作成して、そのリストをワークシートに適用するか、可変希釈をトリガーさせる波長を手動で選択します。
  • 固定希釈 - 検量線を作成するために必要な標準液をストックから作成したり、高濃度サンプルを希釈したりなど、希釈の要件が既知の場合に使用します。
  • 自動希釈用標準液 - 希釈値、または較正値の範囲や数値を指定し、希釈率を ICP Expert に決定させます。

追加情報は以下のページに記載されています。

ADS 2 のフロー図

溶液のフローは、オートサンプラ、AVS 6/7、および ADS 2 によって制御され、分析の自動化を支援します。このセクションでは、分析のすべての段階で、各溶液がどのように送出されるかについて説明します。

以下のビデオでは、非希釈サンプルと希釈サンプルの両方に対し、溶液の流路を説明しています。

各部の名称:

1.ネブライザー 2.AVS ポンプ 3.AVS 6/7 スイッチングバルブ 4.AVS サンプルループ 5.ICP-OES のペリスタルティックポンプ
6.オートサンプラ 7.廃液 8.ADS 2 のバルブ C 9.ADS 2 のバルブ A 10.ADS 2 のバルブ B
11.希釈ループ 12.希釈液シリンジ 13.キャリアシリンジ    

バルブ位置

バルブ A ポジション バルブ B ポジション
希釈 バイパス バイパス ロード

初期化フェーズ

この段階は、上記のリンクのビデオには含まれていません。

初期化は、4 つのステップで実行され、シリンジ、バルブ位置、流路で実行されます。

ステップ 1 - シリンジのフラッシュとチューブの洗浄

ADS 2 バルブ A は、希釈位置になっています。バルブ B は、ロード位置になっています。AVS バルブは、取り込み位置になっています。

  • キャリアシリンジと希釈液シリンジが溶液をバルブ B に押し出し、バルブ A を通って、AVS 6/7 サンプルループを通してから、廃液に排出します。
  • AVS ポンプは、リンス溶液をオートサンプラから希釈ループを通してバルブ B に吸引し、バルブ A を通して、廃液に排出します。
  • ペリスタルティックポンプは、ネブライザーを通して、内標準液とリンス溶液を送ります。

ステップ 2 - シリンジのリロードとチューブの洗浄

ADS 2 バルブ A は、バイパス位置になっています。バルブ B は、ロード位置になっています。AVS バルブは、取り込み位置になっています。

  • シリンジが溶液をリロードします。
  • AVS ポンプは引き続きリンス溶液を、オートサンプラから廃液に向けて ADS 2 希釈ループを通して バルブ B に吸引します。
  • ペリスタルティックポンプは、内標準液とリンス溶液をネブライザーに押し出します。

ステップ 3 - シリンジのプライミング

バルブ A は、希釈位置になっています。バルブ B は、ロード位置になっています。AVS バルブは、注入位置になっています。

  • キャリアシリンジと希釈液シリンジが溶液をバルブ B に押し出し、バルブ A および AVS 6/7 を通してから、廃液に排出します。
  • ペリスタルティックポンプはリンス溶液を、サンプルループを通して、ネブライザーに押し出します。
  • ペリスタルティックポンプは内標準液もネブライザーに押し出します。

ステップ 4 - AVS サンプルループとネブライザーの洗浄

ADS 2 バルブは両方とも、バイパス位置になっています。AVS バルブは、注入位置になっています。

  • ペリスタルティックポンプはリンス溶液を、サンプルループを通して、ネブライザーに押し出します。
  • ペリスタルティックポンプは内標準液もネブライザーに押し出します。

関連項目: