装置と検出器の較正を実行する

[較正]タブは、[装置]ウィンドウの左側にあるナビゲーションパネルで、[較正]をクリックしてアクセスします。 

検出器較正の実行

検出器較正は、プラズマオフの状態でのみ実行できます。また、カメラを -40 ℃ まで冷却するためにチラーをオンにする必要があります。

検出器較正が完了するまで、[装置較正]ボタンは利用できなくなります。

検出器較正では、暗電流較正を実行して、検出器と電子的バックグラウンドノイズを補正します。

検出器較正を実行するには、カメラが正しい温度に達したら、[検出器]セクションで[較正]をクリックします。

装置較正の実行

以下の情報では、装置較正の方法について説明しています。較正は波長較正から成り立っています。装置構成を実行するには、予め調合された較正液を使用するか、較正液を調合する必要があります。詳細については、装置較正液の準備を参照してください。

装置較正を実行する必要があるのは、装置を初めて実行するとき、新しいソフトウェアをロードしたとき、ドリフト補正ラインを追加または削除したとき、ポリクロメーターのパージガスを交換したときです。パージに使用できるガスは Ar または N2 です。

装置較正は、その後毎月実行することが推奨されます。

装置較正は、有効な検出器(暗電流)較正を完了している場合にのみ実行できます。

システムを起動する前に、『ICP-OES ユーザーガイド』の「安全上の注意と警告」のセクションを精読して、ラボが『Agilent ICP-OES設置前要領書』に示される仕様に従ってセットアップされていることを確認してください。スプレーチャンバーネブライザーペリスタルティックポンプスナウトコーントーチ、すべてのチューブが正しく接続されていることをチェックします。  

装置較正を実行するには、次のように操作します。

標準ガラス製同軸ネブライザー、ダブルパス スプレーチャンバ、適切なトーチが取り付けられていることを確認します。手動サンプリングを使用します。「白/白」のペリスタルティックポンプの溶液チューブとドレイン用の「青/青」チューブを使用します。チューブのタブの色はチューブのサイズを示します。

  1. 外部の装置排気口と ICP-OES の電源を投入します(まだ行っていない場合)。
  2. ICP Expert ソフトウェアを開きます。
  3. [プラズマ オン]をクリックするか、キーボードの F5 を押して、プラズマを点火します。

プラズマの点火には約 60~80 秒かかります。点火に失敗したとき、詳細についてはプラズマの不点火を参照してください。

ヒント
ポリクロメーターが 35 ℃ に加熱され安定している状態でのみ、較正を実行できます。装置がシャットダウンされた状態から開始するときは、安定するまでに約 2 時間かかります。

最適な分析性能を得るには、安定させるため、少なくとも分析の 20 分前に、スタンバイモードからプラズマを点火することを推奨します。装置が長時間オフになっていた場合、ウォームアップにはより長時間必要になることがあります。

  1. 上部のツールバーで[装置]をクリックします。
  2. [ステータス]タブをクリックしてから、[ポリクロメーター起動](189 nm* 未満で UV 波長を分析するときに使用)を選択します。

    装置較正を実施する前に、少なくとも 20 分間ポリクロメーター起動パージを実行します。

  3. [ステータス]タブで[スナウトパージ](ラディアル観測モードを使用し、189 nm* 未満で分析するときに使用)を選択します。

    UV 波長を 189 nm 未満で分析しないときは、ポリクロメーター起動パージとスナウトパージをオンにしないことを選択できます。ただし、189 nm 未満の波長のときは、結果テーブルで横に赤い X 印が表示されます。

    *装置較正の実行時に、ポリクロメーター起動パージとスナウト(ラディアル観測モードの使用時)パージをオンにすることを強く推奨します。189 nm 未満の波長を測定しないときは、較正が完了したら[ポリクロメーター起動パージ]と[スナウトパージ]をオフにします。

  4. AVS アクセサリを使用するときは、以下のリンクをクリックして手順を参照してください。使用しない場合は、ステップ 8 に進みます。
  5. 溶液チューブをペリスタルティックポンプから洗浄溶液内に挿入し、さらにドレインチューブをドレインボトルに入れます。
  6. ポンプをオンにし、溶液の吸入を開始します。
  7. 一定のサンプル流量になるように圧力バーを調整します。ポンプチューブの圧力調整を参照してください。
  8. 上部のツールバーで[装置] をクリックした後、左側のナビゲーションバーで[較正]をクリックします。
  9. [較正中にアキシャル構成を使用]は、装置較正をアキシャルビューで実行する場合(VDV/SVDV 装置用のみ)にのみ選択します。このオプションを選択しないときは、装置較正はラディアルビューで実行されます。
  10. [有機溶媒用波長較正]は、有機分析に特有の波長と設定を使用した較正を実行する予定の場合にのみ使用します。
  11. 溶液チューブを洗浄溶液から取り出します。リントフリーティッシュでチューブを拭いてから、チューブを装置較正液に移します。
  12. 装置較正液を吸引し始めたら、[装置]セクションで[較正]をクリックします。

しばらくすると、較正の成功または失敗や、波長オフセットが示されます。

波長較正の結果はテキストファイルで保存され、次の場所に「Calibrationdetaillog.txt」と「Calibrationsummarylog.txt」という名前で保存されます。
C:\ProgramData\Agilent\ICPExpert\Log\Instrument serial number\Result.txt
 

Tip
較正が失敗したときは、サンプル導入システムのコンポーネントをチェックしてください。システムコンポーネントに問題がないときは、新しい装置較正液を準備し、再試行してください。

較正の失敗が低 UV 波長によるものであるときは(たとえば、Al)、ポリクロメーター(光学系)のパージがより長時間必要であるか、[ポリクロメーター起動パージ]や[スナウトパージ]がオフである可能性が高いとされます。

失敗がより広範囲なときは、新しい波長較正溶液を準備し、再試行してください。Calibrationdetaillog.txt または Calibrationsummarylog.txt ファイルを調べ、どの要素が較正に失敗したかを確認することもできます。

AVS 6/7 を使用して波長較正を実行

  1. ペリスタルティックポンプ チューブのインレット側から、リンス/キャリア供給チューブを外します。
  2. 適切なチューブを接続し(必要なとき)、波長較正溶液内に入れます。
  3. ポンプをオンにし、溶液の吸入を開始します。
  4. 一定のサンプル流量になるようにペリスタルティックポンプの圧力バーを調整します(必要なとき)。ポンプチューブの圧力調整を参照してください。
  5. 上部のツールバーで[装置] をクリックした後、左側のナビゲーションバーで[較正]をクリックします。
  6. [較正中にアキシャル構成を使用]は、装置較正をアキシャルビューで実行する場合(VDV/SVDV 装置用のみ)にのみ選択します。このオプションを選択しないときは、装置較正はラディアルビューで実行されます。
  7. [有機溶媒用波長較正]は、有機分析に特有の波長と設定を使用した較正を実行する予定の場合にのみ使用します。
  8. 波長較正溶液を吸引し始めたら、[較正]をクリックします。
  9. 較正が完了したら、リンス/キャリア供給チューブを再度接続します。
  10. 分析を開始する前に、十分洗浄します。

しばらくすると、較正の成功または失敗や、波長オフセットが示されます。

波長較正の結果はテキストファイルで保存され、次の場所に「Calibrationdetaillog.txt」と「Calibrationsummarylog.txt」という名前で保存されます。
C:\ProgramData\Agilent\ICPExpert\Log\Instrument serial number\Result.txt
 

Tip
較正が失敗したときは、サンプル導入システムのコンポーネントをチェックしてください。システムコンポーネントに問題がないときは、新しい装置較正液を準備し、再試行してください。

較正の失敗が低 UV 波長によるものであるときは(たとえば、Al)、ポリクロメーター(光学系)のパージがより長時間必要であるか、[ポリクロメーター起動パージ]や[スナウトパージ]がオフである可能性が高いとされます。

失敗がより広範囲なときは、新しい波長較正溶液を準備し、再試行してください。Calibrationdetaillog.txt または Calibrationsummarylog.txt ファイルを調べ、どの要素が較正に失敗したかを確認することもできます。

AVS 4 とオートサンプラを使用して波長較正を実行

  1. 適切なサンプルチューブに波長較正溶液を充填し、オートサンプラの空いているラック位置にロードします。
  2. ツールバーで[オートサンプラ]をクリックします。
  3. ラックの図で、波長較正溶液が配置されたチューブの位置をクリックしてから、[プローブを移動して下げる]をクリックします。
  4. ポンプをオンにし、溶液の吸入を開始します。
  5. 一定のサンプル流量になるようにペリスタルティックポンプの圧力バーを調整します(必要なとき)。ポンプチューブの圧力調整を参照してください。
  6. 上部のツールバーで[装置] をクリックした後、左側のナビゲーションバーで[較正]をクリックします。
  7. [較正中にアキシャル構成を使用]は、装置較正をアキシャルビューで実行する場合(VDV/SVDV 装置用のみ)にのみ選択します。このオプションを選択しないときは、装置較正はラディアルビューで実行されます。
  8. [有機溶媒用波長較正]は、有機分析に特有の波長と設定を使用した較正を実行する予定の場合にのみ使用します。
  9. 装置較正液を吸引し始めたら、[較正]をクリックします。
  10. 較正が完了したら、オートサンプラプローブを洗浄位置まで移動します。
  11. 分析を開始する前に、十分洗浄します。

しばらくすると、較正の成功または失敗や、波長オフセットが示されます。

波長較正の結果はテキストファイルで保存され、次の場所に「Calibrationdetaillog.txt」と「Calibrationsummarylog.txt」という名前で保存されます。
C:\ProgramData\Agilent\ICPExpert\Log\Instrument serial number\Result.txt
 

Tip
較正が失敗したときは、サンプル導入システムのコンポーネントをチェックしてください。システムコンポーネントに問題がないときは、新しい装置較正液を準備し、再試行してください。

較正の失敗が低 UV 波長によるものであるときは(たとえば、Al)、ポリクロメーター(光学系)のパージがより長時間必要であるか、[ポリクロメーター起動パージ]や[スナウトパージ]がオフである可能性が高いとされます。

失敗がより広範囲なときは、新しい波長較正溶液を準備し、再試行してください。Calibrationdetaillog.txt または Calibrationsummarylog.txt ファイルを調べ、どの要素が較正に失敗したかを確認することもできます。

AVS 4 を使用してマニュアルで波長較正を実行

  1. ペリスタルティックポンプ チューブのインレット側から、オートサンプラプローブのキャピラリーチューブを外します。
  2. 適切なチューブを接続し(必要なとき)、波長較正溶液内に入れます。
  3. ポンプをオンにし、溶液の吸入を開始します。
  4. 一定のサンプル流量になるようにペリスタルティックポンプの圧力バーを調整します(必要なとき)。ポンプチューブの圧力調整を参照してください。
  5. 上部のツールバーで[装置] をクリックした後、左側のナビゲーションバーで[較正]をクリックします。
  6. [較正中にアキシャル構成を使用]は、装置較正をアキシャルビューで実行する場合(VDV/SVDV 装置用のみ)にのみ選択します。このオプションを選択しないときは、装置較正はラディアルビューで実行されます。
  7. [有機溶媒用波長較正]は、有機分析に特有の波長と設定を使用した較正を実行する予定の場合にのみ使用します。
  8. 装置較正液を吸引し始めたら、[較正]をクリックします。
  9. 較正が完了したら、オートサンプラプローブのキャピラリーチューブを再度接続します。
  10. 必要に応じて、オートサンプラプローブを洗浄位置まで移動します。
  11. 分析を開始する前に、十分洗浄します。

しばらくすると、較正の成功または失敗や、波長オフセットが示されます。

波長較正の結果はテキストファイルで保存され、次の場所に「Calibrationdetaillog.txt」と「Calibrationsummarylog.txt」という名前で保存されます。
C:\ProgramData\Agilent\ICPExpert\Log\Instrument serial number\Result.txt
 

Tip
較正が失敗したときは、サンプル導入システムのコンポーネントをチェックしてください。システムコンポーネントに問題がないときは、新しい装置較正液を準備し、再試行してください。

較正の失敗が低 UV 波長によるものであるときは(たとえば、Al)、ポリクロメーター(光学系)のパージがより長時間必要であるか、[ポリクロメーター起動パージ]や[スナウトパージ]がオフである可能性が高いとされます。

失敗がより広範囲なときは、新しい波長較正溶液を準備し、再試行してください。Calibrationdetaillog.txt または Calibrationsummarylog.txt ファイルを調べ、どの要素が較正に失敗したかを確認することもできます。

 

関連項目: