シーケンスと QC テストの設定

ワークシートの[シーケンス]ページでは、次を実行できます。

実施する QC での、メソッドの設定と実行方法については、ここをクリックしてください。

USP <232/233> および ICH Q3D 要件に対応した拡張 QC 分析または拡張 QC を設定する方法の詳細については、ここをクリックしてください

シーケンスと QC ページについての情報を含む、ソフトウェア概要については、ここをクリックしてください。

[シーケンス]タブの機能の一部は、ICP Expert ビューの使用中のみ利用できます。ICP Expert と ICP Applet ビューの両方で利用できる機能もあります。

以下に示す一部の機能は、ICP Expert Pro を使用するときにのみ利用できます。

標準液の繰り返し再較正の設定

標準液の再較正を実行する、繰り返しインターバルの設定に使用します。[標準液]ページで[再較正を有効にする]を選択したときは、ご利用いただけません。

  1. [標準液]をクリックします。
  2. すべての較正標準液を設定します。
  3. [シーケンス]をクリックします。
  4. [較正間隔 (試料数)]を選択し、ソフトウェアで再較正機能を有効にします。
  5. 再検量頻度を入力します。

[シーケンス]テーブルにおいて、指定したインターバルで標準液が追加されます。

検量線の再較正頻度の設定

標準液のサブセットを使用して、検量線を再較正します。[標準液]ページで[再較正を有効にする]を選択したときにのみ表示されます。

  1. [標準液]をクリックします。
  2. すべての較正標準液を設定します。
  3. [再較正を有効にする]を選択します。
  4. 再較正に使用するすべての標準液がデフォルトで選択されます。検量線を再較正する間に使用しない標準液は選択解除します。
  5. [シーケンス]をクリックします。
  6. [再較正頻度]を選択します。
  7. 再較正が実行される前に分析可能な溶液の数を入力します。

再較正標準液が、[シーケンス]テーブルにおいて、指定したインターバルで追加されます。

表示されたサンプル情報の有効化と設定

[シーケンス]テーブルとレポートに表示される情報のセットアップと設定を行います。

  1. [シーケンス]をクリックします。
  2. [サンプル情報を有効にする]をクリックします。
  3. [シーケンス]テーブルの上にある[列]をクリックします。
  4. [シーケンス]テーブル表示をカスタマイズする、利用可能なオプションを選択または選択解除します。
  5. 各サンプルの列の下にある関連セルをクリックしてから、必要な情報を入力します。

ラベル

説明

注意事項

溶液ラベル

[溶液ラベル]列において、各溶液に固有の名称を割り当てます。[溶液ラベル]は、[分析]ページで溶液を識別するのに使われます。

QC 溶液名は、[QC]ページで編集します。

溶液タイプ

本溶液を、サンプル、または以前セットアップした QC 溶液の 1 つとして割り当てます。QC 溶液として割り当てると、溶液ラベルが、[QC]ページで作成した QC ラベルを反映するように変更されます。

QC テストには、推奨順序があります。

このように追加された QC 溶液は、非レート駆動と見なされます。非レート駆動 QC 溶液は、選択した位置でのみ実行され、自動的には繰り返されません。

QC 溶液をシーケンスに追加することも可能です。行を右クリックし、[下に溶液を挿入]オプションを使用します。リストの中から必要な溶液を選択します。新規サンプルか新規 QC 溶液が挿入されると、必要に応じて、異なる QC タイプを選択し、[溶液]ラベル(挿入されたサンプルのみ)を編集できます。QC 溶液とサンプルは削除できます。選択した溶液上で右クリックした後、[選択した溶液の削除]を選びます。

サンプル関連 QC 溶液は、サンプルや他のサンプル関連 QC 溶液の後にのみ追加できます。したがって、現在実行されているシーケンスによっては、ドロップダウンリストがフィルタリングされることがあります。

希釈リスト

指定された波長のリストに対して、可変希釈を有効にする[希釈リスト]の名前を入力します。[希釈リスト]は、溶液ごとに入力する必要があります。

[設定]ページで ADS 2 または PrepFAST を有効化した後に、[元素]ページで[希釈リスト]を作成できるようになります。

表示する測定結果

この列のドロップダウンメニューには、希釈を要する溶液ごとに生成された、繰り返しの測定結果が表示されます。

繰り返しの測定結果を表示するには、列をダブルクリックし、必要に応じて、目的の繰り返しを選択します。

重量/容量/希釈

溶液の作成に使用される、あらゆるファクターを入力します。溶液の作成に使用されるファクターは、[分析]ページに示される最終濃度を計算するのに使われます。

 

自動希釈

規定の希釈値を使用するには、各サンプルまたは QC 溶液ごとに使用される希釈値を入力します。

[自動希釈]セル内のダッシュ「-」は、その溶液には自動希釈が適用されないことを意味しています。入力した値を削除するには、セルに -、1、または 0 と入力します。

この列は、[設定]ページの[オートサンプラ]ドロップダウンメニューで、ADS 2 または ESI PrepFAST が選択されている場合に表示されます。[自動希釈]フィールドは、規定の希釈率の値を受け入れる溶液タイプすべてで利用できます。 

規定の希釈の代わりに可変希釈を使用する場合、可変希釈を必要とする全溶液の希釈率がこの列に入力されます。

リンス

Agilent SPS 4 オートサンプラで、デュアルリンス モードが有効であるときにのみ、利用できます。サンプルまたは溶液ごとに使用する、リンスポートを指定します。メソッド(x)は、デフォルトの位置であり、ここで、x は[条件]ページで選択したメソッドのリンス位置を指します。サンプルや溶液ごとのリンス位置をカスタマイズするには、洗浄ポート 1 か 2 または両方の組み合わせから選択します。リンス 1+2 では、洗浄ポート 1 で開始し、両方の洗浄ポートを使用します。リンス 2+1 では、洗浄ポート 2 で開始した後に洗浄ポート 1 を使用します。

 

MDD (g/day)

MDD は、分析する特定の薬剤を調整するための 1 日最大用量で、USP <232> と ICH Q3D ガイドラインにより規定されています。

MDD は、[設定]タブで拡張 QC が有効であるときにのみ表示されます。

サンプルタイプ

拡張 QC 用に、[ファイル] > [拡張 QC]ページで作成された QC サンプルを選択します。USP <232/233> と ICH Q3D が有効であるときは、ドロップダウンリストから、製剤の投与経路または LSpike を選択します。MDD が、薬剤の投与経路に基づき変化することに注意するのは重要です。

MDD は、[設定]タブで拡張 QC が有効であるときにのみ表示されます。

J

J は編集不可フィールドです。マウスオーバーで現れる吹き出しには、1.00 x J として、サンプル内の各元素の予想濃度が µg/L で表示されます。

J は、装置で測定できるように適切に希釈された、ターゲット限度での分析対象元素の濃度(w/w)です。

J は、[設定]タブで拡張 QC が有効、かつ PDE (1 日最大摂取許容量)サンプルタイプ(経口、非経口、または吸入)が選択されているときにのみ表示されます。

LIMS ID、カスタマー、カスタマーリファレンス、サンプリング場所、サンプリング日時、説明

すべてサンプル情報の追加フィールドで、サンプル情報のカスタマイズに使用できます。[オプション] > [エクスポート環境設定]で選択すると、レポートにエクスポートできます。

 

ID

CFR モードが有効であるときに、固有の溶液 ID を表示します。

 

QC テスト

[QC テスト]セクションでは、QC 溶液をシーケンスに追加するため、[シーケンス]ページで実行できる個別の操作について説明します。QC をシーケンスに追加する方法の説明すべてを参照するには、ここをクリックしてビデオをご覧ください

レート駆動 QC 機能や[QC テスト]テーブルにアクセスするには、ICP Expert Pro 機能パックがインストールされている必要があります。このパッケージがインストールされていないと、すべての QC 溶液が非レート駆動になります。

サンプルとサンプル QC から調整ブランクを減算

選択すると、サンプルとサンプルに関連する QC テストから、調整ブランクの結果を減算します。調整ブランクが QC テストリストから選択されているときにのみ表示されます。

QC テストをシーケンスに追加

単一か複数の QC 溶液を、[QC 溶液]テーブルから選択し、[シーケンス]テーブルにドラッグアンドドロップして、QC 溶液またはブロックに追加します。レート駆動 QC ブロックのときは、自動計算レート(残りのシーケンスにブロックが挿入される頻度)は、既に挿入されていた QC ブロックに対して先行している、試料数に等しくなります。

挿入されたブロックは、行の左側にある[+]をクリックして拡張するまで、自動的に 1 行で表示されます。

1 つのブロックに複数のテストを挿入するには、Ctrl を押して必要なテストをすべて選択します。ブロックを[シーケンス]テーブルの適切な保存場所にドラッグします。

[QC レートの環境設定]ダイアログは、どのような QC 溶液を[シーケンス]テーブルにドラッグしても、最初に表示されます。別の方法として、[QC レートの環境設定]ダイアログにアクセスするには、挿入した QC 溶液上で右クリックしてから[QC レートの環境設定]を選択します。

[シーケンス]テーブルにリストされた QC 溶液は、[QC]タブで選択されます。

マニュアル挿入のときにサンプルとして数える

選択すると、QC 溶液は、レート駆動 QC テストとして挿入されていないとき、サンプルとして含まれます。ICP Expert ソフトウェアにより、レート駆動ブロック間の試料数が計算されます。

結果が集計されると、すべての[サンプルとして数える]チェックボックスが読み取り専用となることに注意するのは重要です。唯一の例外は、IEC 係数と QC が有効なテンプレートを作成したときなど、IEC に関連する結果のみ(たとえば、IEC 標準液)が収集されている場合です。

レート駆動 QC についての詳細をご紹介します。

可変希釈の有効化

各 QC タイプごとに可変希釈を有効にする場合に選択します。

可変希釈をサンプルとしてカウント

選択すると、可変希釈がサンプルとしてカウントされます。これは、[マニュアル挿入の場合サンプルとしてカウント]も選択されている QC にのみ適用されます。

非レート駆動 QC 溶液またはブロックの追加や変更

非レート駆動 QC 溶液は、追加と変更が可能です。[溶液タイプ]列のドロップダウンメニューから溶液を選択して、コンテキストメニューを右クリックすることにより追加します。または、[QC 溶液]テーブルから[シーケンス]ページの[シーケンス]テーブルへ、ドラッグアンドドロップ(ICP Expert Pro でのみ利用可能な機能)します。

サンプル関連 QC 溶液は、サンプルや他のサンプル関連 QC 溶液の後にのみ追加できます。したがって、現在実行されているシーケンスによっては、ドロップダウンリストがフィルタリングされることがあります。

非レート駆動 QC 溶液の削除

QC 溶液を選択し、右クリックしてコンテキストメニューで[選択した溶液の削除]を選択します。または、目的の溶液を選択してキーボード上の Delete を押します。

レート駆動 QC 溶液やブロックの追加

レート駆動 QC 溶液やブロックは、追加することが可能です。コンテキストメニューを右クリックするか、または、サンプルや他のレート駆動ブロックの後に、[シーケンス]ページへドラッグアンドドロップします。サマリーの行の左側に[+]がついているものは、そのブロックがレート駆動であることを示しています。

レート駆動 QC ブロックでの QC 溶液の追加や削除

レート駆動 QC ブロックで、QC 溶液を追加したり、変更するには、ブロックか溶液におけるテストのどれかを右クリックし、QC レートパラメーター ダイアログボックスを開いた後、ドロップダウンメニューで挿入します。また、赤い X をクリックすることで必要な溶液を削除します。

レート駆動 QC 溶液やブロックの削除

テストを右クリック(あるいは Ctrl を押しながら複数のテストを選択して右クリック)した後、[すべての場合に選択した溶液を削除]を選択します。これにより、実行されたレート駆動テストまたはブロックすべてが削除されます。

QC レートの環境設定の編集

本ダイアログボックスは、ICP Expert Pro 機能パックがインストールされているときにのみ表示されます。

[QC レートの環境設定]ダイアログは、どのような QC 溶液 を[シーケンス]テーブルにドラッグしても、最初に自動で表示されます。別の方法として、[QC レートの環境設定]ダイアログボックスに、挿入された QC 溶液上で右クリックしてアクセスします。

  1. QC 溶液の挿入場所を選択します。
    • [サンプル x]の後 - ここで、[サンプル x]は選択された溶液ラベルです。[サンプル x]は、非レート駆動の溶液やブロックのときに、自動入力されて選択されます。
    • QC テスト間の試料数 - QC 溶液間に分析されるサンプル数。[QC テスト間の試料数]は、レート駆動の溶液やブロックのときに、自動入力されて選択されます。[QC テスト間の試料数]の値を編集すると、レート駆動の溶液やブロックが、[シーケンス]テーブルで表示される場所が変わります。
    • 較正後に挿入 - QC 溶液が、各キャリブレーションの終わりに挿入されます。
  2. 選択した QC 溶液やブロックで発生する、エラーアクションを選択します。溶液またはブロック用にエラーアクションを変更すると、選択した QC 溶液またはブロックにのみ適用されます。追加した他の QC 溶液やブロックは、同じ溶液を含むときも、独自のエラーアクションを持ち、QC 溶液やブロックへの変更に影響されません。
  3. テストを選択した後、矢印を使ってテストが実行される順番を改めて決定します。

テストの削除

レート駆動 QC 溶液の後、赤い X を選択します。

ラックとチューブの位置の編集

オートサンプララックで、サンプルの現在の保管場所を表示します。サンプルの現在の保管場所は、サンプルの試料導入モードがマニュアルに設定されているときは表示されません。

  1. [ラック:チューブ]セルをクリックして、ドロップダウンメニューから値を選び、チューブの位置を変更します。
  2. 後続のサンプルのレイアウトを自動で変更するには、[下へ自動インクリメント]を選択して、後続サンプルのラック チューブ位置を再度割り当てます。

オートサンプララックとチューブの位置のロック

後続のテーブルから、溶液を追加したり削除したりすると、残りの溶液のラック位置を変更してしまう恐れがあります。残りの溶液のラック位置変更を防ぐために、ラック:チューブ位置をロックできます。その結果、他のシーケンス変更には関係なく、同じ位置のままになります。

オートサンプラのチューブ位置をロックするには、次のどれかを実行できます。

  • [ラック:チューブ]セルをクリックした後、ロックを開けるアイコン(または、セルをロック解除する場合にはロックを閉じるアイコン)をクリックします。
  • セルかセルグループをハイライト表示した後、右クリックします。[溶液ポジションを固定]を選択します。または、[ラック:チューブ位置]をロック解除したいときは[溶液ポジションの固定を解除]を選択します。

分析開始時のアクションを設定

ADS 2 を使用する場合、[ADS 2 置換サイクル]を選択してから、分析が開始する前に必要なシリンジの置換サイクル数を入力します。

分析終了時の動作設定

分析終了後に装置が実行する、分析終了時の動作を選択します。

オプション

操作

ポンプ速度の設定

分析の終了時にリンス溶液の消費を減らすためには、低ポンプ速度を設定します。

プラズマとポンプの停止

[プラズマとポンプの停止]を選んで、分析の終了時にプラズマとペリスタルティックポンプをオフにします。

プラズマをオフにし、ポンプ速度を下げる

[プラズマをオフにし、ポンプ速度を下げる]を選び、分析の終了時にプラズマをオフにして、ペリスタルティックポンプを 1 rpm に減速させます。チューブの摩耗を防ぐのに役立ちます。プラズマをオフにすると、オートサンプラによって、プローブが引き上げられ、システムを通して溶液が実行されなくなります。[マニュアル]モードでは、ペリスタルティックポンプがゆっくり回転しているため、最後の溶液はシステム中をゆっくりと通過します。

分析後ポリクロメーターの起動パージを無効

選択すると、分析の終了時に、ポリクロメーターの起動パージをオフになります。通常、189 nm より短い UV 波長を分析する際に使用します。

分析後スナウトのパージを無効

選択すると、分析の終了時にスナウトのパージがオフになります。通常、189 nm より短い UV 波長を分析する際に使用します。

システムの洗浄

分析の終了時に、指定した時間、リンス溶液のポンピングを継続します。指定した時間は、割り当てした、どのメソッドのリンス時間にも加えられるものです。

オートサンプラをパーク

分析の終了時に、オートサンプラのプローブをパーク位置に動かします。

分析終了時のリンスポート

Agilent SPS 4 オートサンプラを、[ファイル] > [オプション] > [全般]で選択されたデュアルリンスで使用するときに利用可能です。リンスポートを選択すると、[システムの洗浄]が選択されているとき、分析の終了時に使用されます。

関連項目: